千の天使がバスケットボールする

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2013.12.15 Sunday

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2008.02.27 Wednesday

『青春の殺人者』をもう一度観たい?

青春先日読んだ中上健次の評伝「エレクトラ」でうかつにも初めて知ったのだが、長谷川和彦監督の映画『青春の殺人者』(1976制作)の原作が、中上健次の「蛇淫」である。
だいぶ以前に観た映画なので詳細は不確かであるが、水谷豊の好演とキャスティングも成功しており、ギリシャ悲劇かシュークスピアの舞台を観るような不条理な親殺しに至る物語には、かなり衝撃を受けた記憶がある。しかし、もっと衝撃を受けたのが、映画は実際の事件をモデルにしていたことだ。
この事件は、1969年10月30日、千葉県市原市で県下のトップレベルの進学校である千葉高校を卒業した青年が、登山ナイフで両親を殺して五井海岸から東京湾に投機したという理由なき動機殺人と言われた事件である。猟奇的な少年犯罪が多発している今日では、”事件は小説よりも奇なり”であるが、千葉県一の伝統ある進学校の卒業生の親殺しは、当時の世間をかなり震撼させたのではないかと想像する。
最初に映画を観た時、事件のことを全く知らなかったのだが、後日、新聞の片隅に小さく掲載された報道で実在の事件であることと、その後を知ったのだった。この事件は、映画のモデルとなったことから「青春の殺人者事件」(市原両親殺人事件)と呼ばれているそうだが、印象に残ったのが弁護士が、被疑者の高校時代の元同級生。

しかし、被疑者は一審以来冤罪を訴え、父母を同時に殺害する合理的な理由もなく、また着衣についた血液型、自白と凶器の不一致など数多くの疑問を残したまま、平成5年、最高裁で死刑が確定した。平成8年、無実を主張して再審請求したが、最高裁で棄却。一昨年、第二次再審請求中。
果たして、本当に被疑者の訴えるように第三者による殺人なのか、真相は謎のままである。確かに冷酷な犯罪であるが、「極刑に処することはやむを得ない」のだろうか。この世に、絶対はない。米国の死刑囚は、現在3350人。1976年に死刑制度が復活してから死刑を執行された人は1000人を超える。しかし、これまで123人の死刑囚の冤罪が発覚しているという。
犯行時、被疑者は21歳だった。それから、半世紀の歳月が流れている。「青春の殺人者」で殺されたのは、自分自身だった。

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